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放射線治療は侵雲が少なく、治療成績も手術とほぼ同等とされている。
S医長によると、放射線治療後10年間がんが再発しない率は40〜64%と報告されており、前立腺がんが原因で死亡する率は24〜34%。 前立腺内にとどまる小さながんで、悪性度の低いものでは、治療後10年の非再発率は80%以上に上る。
また、高い確率で性機能が温存でき、尿失禁もほとんどおこらない。 「前立腺がんは70、80歳代になってみつかる病気なので、昭和40年代に成長期を過ごした人たちが高齢化すれば、もっと増えてきます。
アメリカ人ほどにはならなくとも、日系アメリカ人ぐらいには今後増えていくのではないでしょうか」と、S医長は予測する。 線のほかに、前項で書いた重粒子線やガンマ線を使った治療法も登場した。
さらに、外から放射線を当てる「外照射」ではなく、組織の内側から当てる「内照射」が、前立腺がんに対してもおこなわれるようになってきた。 組織内照射は、標的組織と線源との距離が短いことから、ブラキセラピー、日本語では「小線源療法」と呼ばれる。
「前立腺の隣に膀胱があり、中に尿道が通り、すぐ裏には直腸があります。 放射線は粘膜で覆われた臓器に悪影響をおよぼしやすいので、照射はかなり慎重におこなわなければいけません」と、S医長は話す。
「外照射だと、前立腺だけにしぼって照射するのがむずかしいのです。 とくに前立腺は、腸のガスや勝眺の尿量によって、照射位置をきめたあとにずれることがあり、また照射中にも動きます。
可動範囲は2センチほどありますから、焦点をしぼって照射しているつもりでも、少しずれていることがありうる。 どうしても周辺への影響が出てしまいます。
その点、組織の中に線源を入れて照射する小線源療法なら、前立腺に集中して周囲への影響を少なくできます」前立腺の小線源療法には、いくつかの方法がある。 日本で従来からおこなわれている小線源療法は、イリジウムの線源を一時的に入れる挿入法」で、線量によって高線量率(HDR)と低線量率(DR)の2種類がある。

直腸から前立腺の超音波画像をみながら、前立腺内に線源を通すための針状の筒(アプリケーター針)を会陰部から十数本刺し、その中にイリジウムの線源を挿入する。 日本では十数施設でHDRもしくはDRの小線源療法がおこなわれていて、全国で1000放射線源の永久挿入法一方、アメリカで現在さかんにおこなわれている小線源療法は、ヨウ素やパラジウムの「シード」と呼ばれる小さな線源を会陰部から前立腺の組織内に挿入して永久的に留め置き、非常に弱い線量を長期間にわたって照射する「永久挿入法」である。

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